結論から言うと、草刈機を冬にしまうときに大切なのは「燃料を抜く」「汚れと水気を落とす」「湿気・凍結・雪から守れる場所に置く」の3つです。 この記事は、一関市や奥州市、宮城県北など雪の降る地域で、刈払機や自走式の草刈機を冬のあいだ納屋や倉庫で保管する方に向けて書いています。
春先に「久しぶりにエンジンをかけたらかからない」というご相談は、毎年とても多くいただきます。 その原因の多くは、秋にしまうときのひと手間で防げるものです。 草刈りシーズンが終わった今の時期に、ぜひ一度確認してみてください。
草刈機が冬のあいだに調子を崩す原因は、大きく分けて「燃料」「湿気とサビ」「バッテリー」の3つです。
ガソリンや混合燃料は、時間がたつと少しずつ劣化します。 タンクやキャブレター(燃料と空気を混ぜる部品)の中に燃料が残ったまま冬を越すと、劣化した燃料が固まって細い通り道を詰まらせ、春にエンジンがかからなくなることがあります。 多くのメーカーが、混合燃料は作ってから長く置かずに早めに使い切るよう案内しています。
一関・平泉・奥州や、気仙沼・登米・栗原・大崎といった地域では、冬に氷点下まで冷え込み、雪が積もる日もあります。 昼と夜の寒暖差が大きいと、金属の部品に結露が付きやすく、刃やシャフトのサビの原因になります。 刈った草の汁や泥が付いたまま置くと、サビはさらに進みやすくなります。
バッテリー式の刈払機や、セルスターター付きの自走式草刈機のバッテリーは、寒い場所に長く置いたり、充電しないまま放置したりすると弱ってしまいます。 電池の扱いは、機種ごとの取扱説明書の指示に従ってください。
ここでは、肩掛け式・背負い式の刈払機(エンジン式)を例に、冬じまいの手順をまとめます。 機種によって部品の位置や手順が違うので、必ず取扱説明書もあわせて確認してください。 作業はエンジンが冷えてから、火の気のない風通しのよい場所で行います。
燃料タンクに残っている燃料を、燃料用の容器に抜き取ります。 タンクが空になったら、エンジンをかけて止まるまで回し、キャブレターの中の燃料も使い切ります。 抜いた燃料は、地面や側溝に捨てず、購入したお店やガソリンスタンドなどに処分方法を相談してください。
刈刃や飛散防止カバーの裏には、草の繊維や泥が固まって付いています。 ブラシなどで落とし、水で洗った場合はしっかり乾かします。 エンジン本体に直接水をかけるのは避けてください。
チップソーの欠けやゆがみ、ナイロンコードの残りを確認します。 欠けた刃は使い続けると危険なので、春までに交換しておくと安心です。 金属部分には薄くサビ止めの油を塗っておきます。
エアクリーナー(空気の入口のフィルター)が汚れていたら掃除をします。 点火プラグの先が黒く汚れていたり、湿っていたりする場合は、交換の目安です。 ギアケース(刃の根元)にグリスが必要な機種は、このときにグリスアップもしておきましょう。
4ストロークエンジンの刈払機は、エンジンオイルの量と汚れを確認します。 汚れていれば、しまう前に交換しておくと春にすぐ使えます。
雪国の冬の保管で、意外と差が出るのが置き場所です。 次のような場所を選んでください。
刈払機は、燃料タンクやエアクリーナーの向きによって、横倒しにするとオイルや燃料がもれることがあります。 壁に掛けるか、取扱説明書で指定された向きで置いてください。 ビニールで密閉すると中に湿気がこもることがあるので、カバーは通気性のあるものがおすすめです。
また、冬のあいだの納屋では、ネズミに配線やシートをかじられることもあります。 しまいっぱなしにせず、ときどき様子を見ておくと安心です。
| 種類 | 冬じまいのポイント |
|---|---|
| バッテリー式刈払機 | 電池を本体から外し、寒すぎない室内で保管。満充電のまま・空のままで長く放置しないなど、メーカーの指示に従う。端子のほこりも拭き取る。 |
| 自走式(ハンマーナイフモア・スパイダーモア・ラジコン草刈機など) | 燃料を抜く、刃やカバーの内側にたまった草と泥を落とす、グリスアップ、ベルトやワイヤーの傷みを確認。始動用バッテリーがある機種は外して充電しておく。 |
| 乗用モア | 燃料・オイル・バッテリーの扱いは自走式と同じ。タイヤの空気圧も確認し、平らな場所に置く。 |
| ロボット草刈機(SUNSEEKERなど) | エンジンがないので燃料抜きは不要。本体の掃除と刃の点検をして、屋内で保管する。充電ステーションや基地局の冬の扱いは機種ごとに異なる。【要確認:SUNSEEKERの冬季保管でメーカーが推奨する方法(本体・バッテリー・充電ステーション・基地局の扱い)】 |
中山間地の法面や畦畔で使うスパイダーモアやラジコン草刈機は、刈刃のまわりに草が巻き付きやすく、そのまま冬を越すとサビや固着の原因になります。 シーズン最後の作業のあとに、早めに掃除しておきましょう。
しまう前に、次の項目を確認してください。
岩手県南では、草が伸び始める春から本格的な草刈りシーズンが始まります。 シーズンが始まってから修理に出すと、繁忙期で返却までに時間がかかることがあります。 冬のうちか、雪が解けたら早めに点検しておくのがおすすめです。
エンジンがかからない場合の原因と対処法は、草刈機のエンジンがかからない原因と対処法で詳しく解説しています。 自分で点検するのが難しい場合や、キャブレターの分解が必要な場合は、修理・点検のページからご相談ください。 フジテック岩手では、シーズン前の総点検(点検・グリスアップ・消耗品チェック)も承っています。
草刈機の冬の保管は、燃料を抜く、汚れを落とす、湿気と雪から守る、の3つが基本です。 雪国の岩手では、寒暖差による結露やバッテリーの弱りにも気をつけましょう。
「毎年の草刈りそのものを減らしたい」という方は、エンジンを使わないロボット草刈機SUNSEEKERも選択肢になります。 向いている土地・向いていない土地はロボット草刈機のデメリットと向いている土地でまとめています。